カナダ・ユーコン 2003 夏

10. クレイリー・クリーク 〜 リトルサーモン 〜 ホワイトホース


6/27 (金) 快晴

水面の川霧

本日ユーコン川は最終日。
ちょっとだけ早起き (5:30ぐらい) してみると、水面に川霧が立ちこめていて良い雰囲気。
冷え込みはそれほどでもない。まだ山の陰から太陽は昇って来ないが、晴れることを確信する。

そうこうしていると、基本的に早起きのおぢさん達も起きてくる。
いつものように川で顔を洗い、焚き火をおこして、のんびりと朝のお茶タイム。
今朝は蚊も少ない。こんなに気分の良いキャンプの朝はそうそうあるものではない。

最後のキャンプ地を出発

ピックアップの時間に合わせるため、今朝の朝食は簡単にヌードルで済ませる。
カナダ製のラーメンも割とイケる。
しかし、日本人とイタリア人以外は麺を茹でるのはヘタなのを再確認。

このテントサイトは樹がまばらで見通しがいいため、トイレはかなり遠くまで歩かなければならない。
さすがに藪の中は蚊が多いが、グリズリーちゃんの気配はなし。
最後の野外ビジネスをこなす。

陽も高くなってきた。名残惜しいが、さくさく撤収して、10 時に出発!

天気サイコー

川に出ると昨日とはうって代わって最高の青空。
上層の雲は、飛行機雲が風で横に崩れたようだ。
風は地面(川面)ではほとんどないのだが、上空は強いのだろう。

このあたりは火事で焼けなかったようで、いつもユーコンの景色に戻っている。
相変わらず流れは速いので、のんびり、ぼ〜っとしながら下れる。
1 時間程漕いで、気分の良さそうな川原で最後のティータイム。
タバコが切れてしまったので、David に紙巻きを分けてもらう。

日差しは強い。ユーコンの夏が戻ってきた。
また泳ごうかとも思ったが、今日の夜にはシャワーを浴びれるのでやめておいた。

お祈りちう

本流に戻ってすぐに David が皆を手招きする。
「自然やよい天気に感謝して一分間黙祷しよう」と言う。
風の音、鳥や虫の声を感じつつ、ラフトを組んだまま静かに流れるのもイイ。

つーか、こうでもしないとおぢさん達のお喋りが止まらなかったのカモ(笑)
川とは関係ない話をず〜っと喋っているので、この人達は景色見てるんかいなと心配してたのも事実。

そうこうしているうちに右側に小さな流れ込みが。
リトルサーモン・リバーだ。川岸には墓地も見える。
David から「右くださ〜い」との指令。いよいよゴールか。

ゴール!

12:30 スロープの下に接岸。
リトルサーモン・ビレッジの看板。間違いない、ここがゴール地点だ。
ついに辿り着いてしまったという感じ。もっと流れていたかった。

ほどなくピックアップの車も到着。
余韻を感じるヒマもなく、フネや荷物をせっせと車に運ぶ。
暑いので重労働だ。この旅の中で一番辛かったカモしれない。

フネを積み込む

ドカン!と大きな音がしてびっくり。
トレーラーにフネを積み込む時、手が滑って一挺落としてしまったようだ。
幸い怪我をした人はいなかったが、ちと危なかった。

全ての荷物を2台の車とトレーラーに積み込み、出発。
アップダウンの激しいダート道を 100km/h 近いスピードでひた走る。
こんな道にもサイクリストが居て驚く。たいへんそうだなぁ。
途中、見晴らしの良い場所で写真休憩。
眼下に雄大に流れるユーコン川。ああ、終わったばかりなのにまた下りたい。

その名の通り巨大なスーパー・バーガー

R2 (Klondike Highway) に合流してから道は舗装になる。
予定ではカーマックスで昼食ということになっていたが、車は通り過ぎてしまう。
少し先のドライブインでようやくストップ。

店の中はアメリカ人と思われる騒々しい観光客でいっぱい。
文明世界に帰ってきてしまったなぁ。おお、トイレは水洗だ!
ひさびさに鏡を見たら、顔が異常に日焼けしていた。
しかし、ここのスーパーバーガーは大きすぎ。2つを3人で食べても食べきれなかった。

道のりの景色は良いのだが、いかんせん車は退屈だし満腹なので目は閉じ気味。
Fox Lake の横で Katarina が「Fox は日本語でイナリですか?」と聞いてきたので笑ってしまった。
どうやら悪い日本人にウソの訳語を教えられたようだ。

バーベキュー・パーティー

ホワイトホース到着。
KANOE PEOPLE でスーツケースをピックアップし、YUKON INN へ。
今回のチェックインはスムーズに運んだ。
一週間ぶりのシャワーは極楽。3回シャンプーしちゃった。
洗濯物をランドリーに放り込む。

皆、さっぱりしてから、再度 KANOE PEOPLE へ徒歩で向かう。
今宵はバーベキュー・パーティーだ。
オーナーの Scott 夫妻と子供達(とその友達も)参加で賑やかだ。

美味い食事と酒も入ったことで場も盛り上がってきた。
Scott のハーモニカ演奏で Don がテズリン・ブルース(Yas が一匹も釣れなかった歌)を熱唱。
さらに Don と David はトランシーバー2台をハウリングさせて音を出し、パドルをギターに見立て、
エレキギター!という芸も出していた。侮りがたしユーコンのガイド。

ツアーで使ったパドルを格安 ($15・KANOE PEOPLE ステッカー付き) で購入する段取りもついた。
ガイドや子供達にサインをしてもらう。
ついでに倉庫の壁に自分たちもサインを残す。
しかし、「狩野川倶楽部」と残すのは如何なものでしょう?太刀川会長。

YUKON INN まで送ってもらい、ホテルのバーで飲み直し。
Internet に繋がっている PC も置いてあったのだが、日本語がインストールされておらず
ここではメールは読めなかった。
そして、久々のベッドで爆睡。

本日の漕行距離: 20 km


[ Prev | Index | Next ]