カナダ・ユーコン 2003 夏

6. ボズウェル・リバー 〜 オブライエンズ・バー


6/23 (月) 晴れ!

7:30 起床。少し寝坊した。空は綺麗に晴れている。
どーにも頭がカユくなったので、恵子ちゃんの「水の要らないシャンプー」を借りる。
ある程度タオルでふき取ってから、川原で前屈して洗髪。ちょっとはさっぱりしたか。

今日の朝食はベーグルのトーストとフルーツ。割とシンプルだ。
リスがキャンプサイトの林の中を走り回っている。巣が近いようだ。
キツツキが頭の上で騒々しくドラミングする。
陽も昇って暑くなってきた。夏が来た!って感じ。

景色サイコー

今日も距離が長いので 10:30 前に出発。
結局、ボイジャーの謎の彼は一度も起きて来なかった。ビョーキなのかしら?

それにしても天気がイイ。今までで最高の青空だ。
どこを撮っても絵になるので写真をバシバシ撮る。
相変わらず流れは速い。あっと言う間にボズウェルを越え、もったいないぐらいに快調に進んでいく。
左岸でドイツ人らしき7〜8人のグループが出発準備をしていた。

Piss Stop の中洲

2時間ぐらい漕いで(流れて)大きな中洲で Piss Stop
薄紫のファイヤー・ウィードが群生している。
中洲の裏の方はムースの大きな足跡でいっぱいだ。
このあたりはビーバーダムが多いが、この中洲にもビーバーが噛み切った大きな木が横たわっていた。
直径 50cm 以上もある木を噛み切るのはいいが、運べないだろうに。

この間にドイツ人グループが追い抜いていった。
こちらが見ているせいもあるのか、けっこう真面目に漕いでいる。


このあたりから視界がぐっと広がり、川を下りながら遙か遠くの山までぐるりと見渡せる。
日本では絶対にお目に掛かれない光景だ。
スキー場のスロープのような真っ直ぐな残雪が残る山もある。

泳ぐわたくし

14時過ぎに左岸に上陸。テズリンでは珍しい砂利の浜だ。浅瀬が広い。
例によってサンドイッチのランチ。暑いのでオレンジジュースが嬉しい。

気温は 25度ぐらいいっているだろう。
浅瀬なので水温も比較的高いので泳ぐことにした。
Crazy Japanese と声が掛かるが、やはりどんな川でも一度は泳がないとね〜

2分以上水中に居るとハイポサーミアで死ぬと言われている川だが、実際泳いでみると結構ヘーキ。
まぁ場所や気温にも因るので全ての人にはオススメできないが、チャンスがあれば泳ぐべきだろう。
全身とってもさっぱりしてグッド!

ヘアピンの中

快適にフネの上で日光浴を楽しんでいたのだが、風が出てきた。
化繊のアンダーが乾ききらないが、やむを得ずスカノラックを着こむ。
遙か頭上をジェット機が通り過ぎていく。どこへ向かうのだろう?

オブライエンズ・バーはどこだと Don に聞くと、もう通り過ぎたそうだ。気付かなかった。
その代わりかどうか、「こっちがホワイトホースだ」と 左岸を指す。
冬の間だけスノー・モービルで通れるトレイルで、凍結したテズリンを渡っていけるそうだ。

50m ぐらいの非常に高い Cut Bank に囲まれた大きなヘアピンが出てきた。
川の流れている方向がよくわからないぐらい。270度ぐらいの大カーブ。
ドーム球場の中を漕いでいるようで面白い。

まだ新しい熊の糞

ヘアピンを回りきったあたりの中洲にドイツ人グループがテントを張っていた。
Don が後ろから笛を吹く。David が離れすぎたようだ。
ガイドは前と後ろでトランシーバーで交信しながら下っているのだが、
どうやら David のトランシーバーが壊れて話ができなくなった模様。

すぐ先の右岸に上陸。トランシーバーは結露してしまっていた。
さっきのドイツ人がキャンプしていた場所が今日のキャンプ候補地だったそうで、David が悔しがる。
この川原を調べてみると熊の糞(新しい!)や足跡が多く、ダメという判断。
既に 18 時近いが仕方ない。先へ進もう。

これが結果オーライだった。
川に出てすぐに左岸のクリークの流れ込みに子供のムースを発見!一同大興奮。
じっとこちらを見ている。夕方近くなって気温も下がったので、活動を始めたと思われる。

サーモン

しばらく行った左岸に上陸。
一段高くなった土手の上がキャンプサイト。
若干登りづらいが、広いし眺めもよくてなかなか良い場所。

テントを張った後は、やっぱり釣り。
Yas がまだ1匹も釣っていないとのことでレクチャーをしてあげる。
目の前で2匹釣り上げてから竿と釣り場を譲ってあげたのだが、やっぱり釣れない。
Yas よ、まだまだ若いのぉ〜

夕食はサーモンステーキ。ユーコンらしい食事に満足。
付け合わせのポテトとマッシュルームも美味い!
ガイド付きツアーってホントにいいなぁと再確認。

巨大ムース


お腹も満足し、まったりタイムに入っていると、川岸からどよめきが。
なんと 3m 近くありそうな巨大な雌のムースが川の真ん中を泳いでいる。
風も強まり、気温もかなり下がったので、非常に寒そうに見える。

ムースは力強く川を横断し、こちらをちらりと見ると向こう岸へ消えていった。
いやはや、こんなシーンが見れるとは思っていなかった。自然のパワーには圧倒される。
非常に濃い一日だった。

本日の漕行距離: 60 km


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