北海道 ツーリングレポート 1998 夏

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第 6 話 : 大波・小波


8/19 (水) 曇りのち小雨

今日も目覚めはバッチリ 4:30。快調だ。
お散歩を兼ねてルアーを投げてみる。空は薄曇り。
釣り人の形跡はそこかしこにあるのだが、アタリの気配なし。 ルアーを1個なくして、1個釣った (-.-) なんだかなー。

ミンク発見! と、水面近くを小さな黒いネコのようなものが泳いでいく。
水をしたたらせて護岸に上がったそれは、初めて見る野生?のミンクだった。
なかなかすばしっこかったが、すかさずカメラを抱えて追っかける。
この時、ちょうど 5時。早起きは3文の得である。

朝飯前に道の駅に用足しに。
我々のすぐ横にノーティレイのカナールをカートップした車2台で キャンプしている人たちがいた。 あとで知ったのだが、づっきいさんご一行だった。

すでに胃拡張気味なおいらは、昨夜の食べ放題を完全に消化し、朝食もばりばり食べた。
妙に元気だったので早く出発したかったのだが、他の3人がうだうだしていたため、 道の駅まで3回もゴミ捨てに行ってしまった。

よーやく出発 結局、出発したのはなんと 10:30 過ぎ。
まぁ鈴が Raid2 のハル部をガムテで念入りに補強してたりということもあったが、 遅すぎるよー。おいら起きてから 6時間も経ってるじぇ。

弟子屈市内の橋のちょっとした瀬をクリアすると、3面護岸の殺風景な流れになる。
水は濁ってきて、悪いことに隠れ岩が多くて、キャンプ装備で喫水の深いフネは引っかかりやすい。
鴨の行列とホバリングが見れたのがちょっとした救いかな。

摩周駅の橋をくぐって、今日の難所その1「滑り台その1へ」突入。
ここはフネの上からも流れが見えて、それほど怖くない。
ど真ん中へ突入。波を被るのが面白い!
波の勢いで K-Light のバウハッチ・カバーが取れたのでキツめに付け直す。

ようやく護岸地帯を抜けると、今日の難所その2「滑り台その2」が近づく。
さっきよりも音がすごい。流れも速いし、なにせ川の先がU字型に切れていてフネの上からは見えない。
とりあえず左岸のテトラの隙間に待避しようとしたが、フネが引っかかってギシっとイヤな音。
あわてて抜け出して右岸に上陸し下見をする。

滑り台2を抜ける鈴 段差的には 1m ぐらいだろうか。
障害物はなさそうなので、怖いけどここも真ん中を行けば大丈夫そうだ。
釣り人に合図してから、おいらからイザ突入!!
ひょぉー!3角波にぶつかって頭まで波を被る。
なんとかクリア。

続いて、ツッチー、鈴と降りるところを写真に取る。
結構な迫力だった。面白い!

後ろから見ていた鈴によると、K-Light はポンポン跳ねたそうな。
重い二人挺は、波を突っ切っていくのでかなり水を被る。
少し下ったところで、左岸に上陸できる場所があったので休憩とした。 キットカットと蒟蒻畑が美味い。
牧草地の横で遠くに馬が放牧されていた。

弟子屈から標茶までは、これらのような難所もあるし、パスされてしまうことも多いのだが、 意外と景色は悪くない。
適度な瀬も多くあってかなり楽しめると思う。
そんなこんなで1時間ばかり下って行くと鈴が「銀色のサイロ」が見えたと言う。
ってことは「南弟子屈の瀬」の目印である。
サイロ自体はすぐに見えなくなってしまったのだが、左岸に「南弟子屈」の黒茶けた標識。
間違いない。今日の難所その3、一番怖いところである。

右岸にフネを寄せ、迷うことなくライニングダウン。
フネを引っ張る様が犬の散歩のようだったので、「こっちへおいでワンワン」などと 口走ったようで、みっちゃんに大笑いされてしまった (^^;

「南弟子屈の瀬」の右岸に上陸 黄色の岩盤が露出している瀬の横で昼食とした。
確か小豆パンかなんかを食べたと思う。
どうやら車でも入ってこれる場所のようで、焚き火の跡や、 なぜか鹿の骨や足(毛皮付き)が転がっていたりしてちょっと怪しい場所だった。

川にざぶざぶ入って瀬を調査したところ、 聞いていたとおり、岩盤が浸食されてできた狭い水路が複雑に入り組んでいる。
水量がもう少しあれば通れないことはないのかもしれないが、 ファルトではフネを壊す可能性大だろう…

この後も何カ所かの瀬や、進路を見誤ってつい引っかかってしまう浅瀬がけっこうあった。
R391 の瀬文平橋の上流左岸でトイレ休憩。蚊が多いので急いで済まさないと大変 (^-^)

薄暗くなってきたころ、ようやく標茶の街に入った。
ちょっと雨もぽつぽつ来てしまった。あああ。
雨を見越してか開運橋の下でにキャンプしている人もいたが、 上陸しずらかったため、もう少し下って左岸のカヌーポート富士駅へ。
半分泥で埋まっていてあまり状態はよくなかったが、 誰もいなかったのでフネを引き上げて上陸。

河川敷の公園にちょうどいい東屋があったので、ここを使わせてもらうことにした。
横にテントを張って、なにはともあれ温泉へ。
見つけるのにちょっと手間取ったが、富士温泉(300円)はなかなか良かった。
場所的には幼稚園の横の怪しいオブジェのある公園の裏側。 お湯が黒っぽいのが特徴かな。

幼稚園で思い出したが、
花壇 (植え込み?) が文字の形に刈り込んであって、その内容が 「一攫千金」とか「日本一」等ふてぶてしさ爆発。
誰が作ったのか知らないが爆笑モノなので、標茶に行ったら必見である。
風呂上がりに天気予報を TV で見ると、明日からしばらく雨になるとの予報。
がーん (T.T)

気を取り直して、夕食の買い出し。もう真っ暗だ。
明日は買い出しの場所がないので、5食分をキープしなければならない。
カニなどもあったがぐっとガマンして、初日に買っておいてまだ使っていない 「ちゃんちゃん焼きのタレ」を使うべく鮭を買う。

疲れ切ったおぢさん達 キャンプ地に戻ったところ、大変なことに気づいた。
タレはおろか、残っているハズの食料がどこにもないのだ。
おいらの愛用のプリムスのトースターも見あたらない。
どうやら今朝ゴミと間違って捨ててしまったようだった…
どおりで、ゴミが多いと思ったワケだ。

すでに 7時を過ぎて、さっき買い出ししたスーパーは閉まってしまった。
仕方がないので、開運橋を渡って右岸にあるセイコーマートまで歩く。
さすが北海道。ちゃんちゃん焼きのタレと米、そしてカセットコンロのボンベまでも 完璧に入手できた。
ま、こうゆうこともあるさ。ついでにツマミも買えたし。

ようやく米を炊いて、ちゃんちゃん焼きモドキを食べたのは、もう10時過ぎだった。
長い一日だった。雨の心配もそこそこに爆睡体制に入った。


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