北海道 ツーリングレポート 1998 夏

[ Prev | Index | Next ]

第 9 話 : 落石岬


8/22 (土) 快晴

ツーリングトレインの窓から強烈な朝日が差し込む。今日も天気がイイ。
ツッチーと鈴がバイクを取りに行っている間に、宅急便で送るものと そうでないものを仕分けする。
身軽になりたかったので、小さなデイパック1個に入る以外のほとんどのモノは 送ることにした。
考えてみると、シュラフなどはもう不要になるので、今朝送るってのは正解だったかな。

タコの卵入り「鶴」 @ 竹寿司

和商市場まで、これまたヒーコラ言いながら荷物を運ぶ。
クロネコヤマトのおにーちゃんは、昨日の電話の印象と違って実は親切だった。

和商の中でお土産を物色。
ツッチーと鈴は今日のフェリーで帰京。 みっちゃんはツッチーのバイクでソロツーリング開始、 そしておいらは今日は汽車で根室方面へ行こうとしているのだ。
集合も解散もバラバラで、まぁこうゆうのもアリかなと思う。

入り口横の竹寿司で遅い朝食に寿司を食べて、旅の精算を行ってから解散となった。 天気には翻弄されたけど、予想以上に楽しい川下りだったなぁ。
名残惜しいが皆と別れて釧路駅へ。

目的地は落石。今年も旅の終わりに馴染みの「カジカの宿」に行くことにした。
根室行きの鈍行に乗る。二両編成の汽車は結構混んでいたが、なんとか座ることができた。
同じボックスに座ったおじさんが函館市の市議会議員さんで、北海道の景気の悪さとか、 函館の渓流釣りの話とか、実は昔バイクに乗っていたのだが、 息子さんがバイクに乗りたいと言い出してどうしたもんかとかいろいろ話をした。
いままで共産党の人をなんか色眼鏡で見てたけど、人のイイ普通の人だったなぁ。
釣りが好きだけどマムシが何よりも怖いという議員さん、お元気でしょうか?

ちょうど 12時に厚岸駅に到着。迷わず「かきめし」弁当を購入。
汽車の車窓から穏やかな海を眺めながら食べる駅弁はかなり良かった。
道路と線路とではルートが異なるので、バイクでは見れない景色が新鮮。
特に落石直前の海岸線沿いは絶景だった。

快晴の落石港

13時過ぎには落石駅着。釧路からは2時間ぐらいの旅だ。
風がちょっと冷たいけど、霧の濃い日の多い落石にしてはめっちゃいい天気!
空も海もすごく青くて気分は最高

「カジカの宿」まではのんびり歩いても 20分ぐらい。 時間的には早いけど、チェックインさせてもらって、宿の犬「ハナ」を連れて、 落石岬まで散歩に行くことにした。
気分的には BE-PAL のシェルパ斉藤である。

ハナはもう結構な歳だと思うが、カジカさんの言うとおりマーキングが激しい。
「むりやり引っ張らないと動かないよ」と言っていたが、時間的には全然余裕があるので、 ハナのやりたいように寄り道しながらとことこと歩くのは楽しかった。
繋がれている飼い犬がハナを見ると恨めしそうに吠えるのがちょっと辛かったけど…

暑がるハナ

相変わらず人気(ひとけ)の少ない岬の入り口まで到着。
1時間ぐらいかかったかな?ハナは毛むくじゃらなので暑そうだ。
でも岬までの木道を器用に歩いて行く。

岬でぼけーっとしつつ、絵ハガキなんぞを書いてみる。
風が爽やかで、心地よいの一言。晴れた日の落石岬はホントにいい。
岬には1時間ほどいただろうか。ライダーのカップルが来てハナと遊んでいった。
他には観光客はなし。

帰りも1時間ぐらいかけてのんびり帰る。秋の気配をちょっと感じた。
ユルリ・モユルリ島がよく見える。このぐらい条件が良ければカヤックで行くのも面白そうだ。
長い散歩をよく頑張ったね > ハナ

落石の夕陽

宿に着き、一番風呂に入れてもらってさっぱりする。
今日のお客さんは、徒歩ダーの女の子一人、チャリダー一人、明日の根室マラソン参加予定の 車ダー?一人。おいらも今回は徒歩ダーかな。
夕食の前に、天気がいいのでお約束の夕陽を見に行った。

レイコさんの運転で浜まで。
蚊が妙に多かったのが難点だけど、夕陽は今回も綺麗だった。ラッキー♪
おいらの知っている夕陽ポイントの中でも一押しである。

夕食の後は外で焚き火をしようということになった。
漁師さんにもらった昆布をカビさせてしまったとのことで、 ちょっともったいない気もするけど、
香しい昆布焚き火をカジカさんがした。北海道ならではという感じか?
ただし、コレ相当に煙が出るので、いい燃料とは言えないな。

途中、焚き火材が尽きたので、近所の某所へ全員で薪探索ツアーに行った。
潰れてしまった民宿の成れの果てということで、これまた心がちょっと痛むのだが、 ありがたく頂戴する。
こそこそ帰って来るのを見た地元ナンバーのヤンキー仕様ワゴンが景気を付けてくれた :-)


8/23 (日) 曇り

カジカの宿集合写真

いよいよ最終日
っても釧路から飛行機に乗ってしまえば、今日のうちに伊豆まで着いてしまう。
でも今は肌寒い根室にいる。ちょっと不思議だ。

落石から汽車に乗るつもりだったが、レイコさんが用事で根室まで行くというので、
車に便乗させてもらうことにした。
自分が運転しない車の窓からの景色もなかなか新鮮だった。
よそ見しほうだいなので、道ばたの鹿も見つけたりした。

根室駅の周りは人通りも少なくて妙に寂しい雰囲気。
観光案内所の入り口にあった幸運のフクロウの木彫りをなでてから汽車に乗る。
昨日とうって変わって曇り空になってしまったので、景色はつまらなかった。
旅の終わりはちょっと寂しい。

この夏の基点となった釧路駅に到着。妙に馴染んだ感じだ。
あまり時間がないので、ミスドーで昼飯のドーナツを買って、空港へのバスの中で食べる。
結局、お土産は釧路空港の中で買うことにした。

定刻どおりの飛行機に乗る。
高度を上げて行くときに、釧路湿原の奥にちらっと釧路川が見えた。

- おわり -


P.S.
カジカの宿で一緒だった西森さん、
写真を送っていただいたのですが、住所が書いてありませんでしたので連絡できませんでした。
とっても遅くなってしまいましたが、もしこれを読みましたら御連絡ください。

[ Prev | Index | Next ]