北海道 ツーリングレポート 1997 夏
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(第 3 話) トムラウシ
富村牛の集落を超え、いよいよ十勝川の源流域へ入る。
まずはトムラウシ自然休養野営場にチェックインして
身軽になりたい。
曙橋を渡るとダートが始まる。このあたりはしばらく雨がなかったようで、
路面は乾燥しきっていてものすごい砂ぼこりが上がる。
車とすれ違った後は目の前真っ白。道端の草も真っ白。
もちろん Bronco も荷物も自分も真っ白。あああ…
それさえ気にしなければ、オンロードでも楽勝の道だろう。
国民宿舎大雪荘の手前で鹿を見かけた。
キャンプ場は割と空いていた。やはりと言うかほとんどが登山客のようだ。
時間は 3時過ぎ。テントを張って荷物を降ろし、温泉セットのみをデイパックに詰めて
ヌプントムラウシ温泉へ向かう。
大雪荘もチェックはしたのだが、なんだか奇麗すぎて敬遠してしまった。
曙橋まで戻り、トムラウシ川沿いの林道を登る。
ツーリングマップルには「急坂急カーブあり」となっていたので、
ちょっとビビっていたのだが、多少ジャリの深いところもあるものの
路面自体は悪くない。
空荷になったためもあり、ものすごく走りやすい。
約 40分程で無事にヌプントムラウシ温泉に到着。
驚いたことに GSX-750F で来ている人がいた。やるなぁ。
さっそく温泉へ。源泉がすぐ横にあるのでちょっと硫黄臭いが、
ほとんど気にならない。脱衣所も奇麗に使われており気分がいい。
地元のおじさん、ナキウサギのビデオを撮りに来ている人、オフ車のライダー、
それに札幌から来たという OL 2人 !! と一緒の入浴はとっても楽しかった。
やっぱり混浴露天風呂はいいなぁ (^o^)
風呂に満足してキャンプ場へ戻る。
いいところへ連れてきてくれてくれた Bronco 君に感謝。
着くまでには結構長く感じるのに、一旦道程がわかってしまうと、
帰りはすごく速く感じるのは何故だろう?
さくっとキャンプ場に到着。
まだ周りは明るかったので釣りをすることにする。
下流の東大雪湖付近は入漁料を取られるが、このあたりは大丈夫とのこと。
キャンプ場入り口の林道の橋の近くで釣りはじめる。
水量も割とあり、見た目には好ポイントが沢山ある。
しかし、釣れない!
いままでの北海道の釣り経験から言って、このぐらいの渓流で、
これぐらいの時間を掛ければ、必ず釣れるはずなのに、当りすらない。
今回は慎重に下流から静かに釣り登ったし、なるべく気配も消すようにしているのに…
結局、40分程経って、あたりも暗くなったので諦める。
この川には魚がいないのだろうか?
若干気落ちしつつ、夕食の準備を始める。
岩魚やオショロコマが釣れなかったため、今夜のメニューはご飯と味噌汁、
子持ちシシャモと焼きトウモロコシと相成った。
十勝沖の獲れたて子持ちシシャモ(美味かった) 10匹を平らげたら
お腹がパンパン。
今回は魚が釣れなくて良かったのかもしれないと自分を慰める。
「ふぅ〜食後の休憩」と思って、テントのなかにひっくり返ったら、
そのまま朝まで寝入ってしまった。
Z-Rest マットの寝心地はめちゃくちゃイイ。疲れがまったく残らない。感動的。
本日の走行距離 280km
- 7/28 (月) 晴れ!
3時ころ肌寒くて目が覚める。シュラフも出さずに寝てしまったのだから当然だ。
足元のロウソクランタンが短くなり、まわりに大量の蛾や羽虫を集めていた。
灯かりがあったためか、寝ている間にキツネの悪さもなかったようで一安心。
空は明るくなりかけていて、星がちらちらと見える。天気はいいようだ。
あらためてシュラフに包まるが、もう目がばっちり冴えてしまう。
どうやら早くもキャンプ生活のリズムになったようだ。よしよし。
3時半ころには周りもごそごそ動きはじめる。登山者の朝も早いのだ。
5時前にはほとんどのキャンパーが朝食を終えていた。
他のキャンプ場では考えられない早さ、素晴らしい!
おいらもコーヒーとパン、ヨーグルトの軽い食事を取って、テントを撤収。
隣のテントの住人と初めて顔を合わせる。玄岳で足を痛めたそうで、
縦走を諦め、急遽レンタカーを借りてトムラウシをピストンにしたそうだ。
どちらにせよ今日は天気は良さそう。いい山登りになるだろう
せっかくなので、もう一度ヌプントムラウシへ行き、朝風呂と洒落込むことにする。
朝の林道は気持ちがいい。
砂ぼこりも少なくて空気が澄んでいる。
初めて十勝岳を裏(?)から見ることができた。
ヌプンへ向かう林道では度々鹿に遭遇する。
君たちの縄張りに踏み込んですまんなぁ。ちょっと温泉に浸からせてもらうよ。
今度は誰もいない温泉をじっくり味わった。朝も素晴らしい!
GSX-F のニイちゃんは、ここでキャンプをしたそうだが、
地熱で背中が熱くてよく眠れなかったそうだ。
熊もほとんど出てこないそうなので ( 避難小屋はある )、今度来れたら、
ここでキャンプをしてみたい。星もよく見えるみたいだし。
暑くなってきたのでTシャツ一枚になり、富良野方面へ向かう。
今日から「へそ祭り」なのだ。
つづく
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