カナダ・ユーコン 2003 夏

17. ジャスパー 〜 バンフ 〜 ゴールデン


7/4 (金) 曇り時々雨

蝦夷リス(うそ)

8:00 起床。運転の疲れもそれほどなく爽やかな目覚め。
とゆーか、かなり気温が低い。ユーコン並の寒さだ。

Wapiti (=Elk) キャンプ場というだけあって、場内には鹿の糞が多い。
リスも走り回っている。幸いにしてグリズリーちゃんの気配はない。
パンとお茶で軽い朝食。

キャンプ場の脇を流れるアサバスカ川は緑白色の流れだ。
氷河が源流なので、驚くほど冷たい。ここで沈したら死ぬな。
釣りをしていたニーチャンは、昨日こんなでっかい(身振り)サーモンを釣ったと豪語していた。

チェックアウト前に、キャンプ場の常設シャワールームを試してみる。
掃除が行き届いていて清潔。お湯もたっぷり出る。非常に快適。
カナダのキャンプ場は初めてだが、値段分 ($22) の価値は充分あるなぁと。

クルマで 10分程のジャスパーのダウンタウンに出る。人通りはそれほど多くない。
インターネット・カフェでメールをチェックしたところ、YAS は昨夜到着したそうな。
何処かホテルにでも泊まったのか?
まだ 10時なので、マリーン湖まで軽くドライブしてくることにして
「12〜13時の間にインフォメーション前で待ってる」 とメールを返信。

 Medicine Lake

マリーン湖までは片道約 40km。楽勝なのだが、道が狭くて遅い車を抜けない。
おまけに雨がパラついてきた。あちゃ〜

マリーン湖に到着すると雨は本降りに。
スピリット・アイランドには観光船に乗らないと行けないのだが、この雨では景色も望めず断念。
メディスン湖は雲が切れていたので綺麗に見えた。
YAS が待っているといけないのでさくさく戻る。

道中、何ヶ所が綺麗な休憩ポイントがある。
どーでもいいが、鈴がピクニックテーブルの地図記号を神社の鳥居と思っていたことが判明(笑)
ま、確かに記号的には似てるかもしれんけど…気づけよ。

予定通り 13時前にジャスパーに戻る。
インフォメの前を偵察するが、YAS の姿は無し。
メールを読まなかったのか?はたまた何処か別の場所に行ってしまったのか?

腹も減っていたので、昼飯を喰いながら待とうということになる。
和食のテイクアウト(いわゆるお弁当だ)があったので、店に入って注文。
ふと店内の時計を見ると 14時前。
あれ?時計狂ってるよ〜と一瞬思ったが、ふと気付く。
もしかして、タイムゾーン越えた?

そう。バンクーバーとは1時間時差があったのだ。
ユーコンも同じタイムゾーンだったので、まったく気付かなかった。
YAS は1時間前には来て待っていてくれたのかもしれない。
やっちまった〜と思いつつも、今となっては仕方がない。
インフォメ前のベンチで和食弁当をパクつく。うーむ、味噌汁が染みるぜ。

弁当も食べ終わり、YAS には悪いことしちゃったねぇなぞと話していると、
広場の向こうで懐かしい人影が手を振っていた。
念のためもう一度戻ってきてくれた YAS だった。カンドーの再会である。
携帯電話を使うようになって久しくなかったこの感じ。

YAS は、昨夜遅く到着し、どこもホテルが開いていなかったため、キャンプ場に泊まったのだそうだ。
しかもそこまで歩いていったとのこと。我々が泊まったキャンプ場より若干遠いぞと。
テントサイトまでクルマで行って、無事に荷物も回収。

マウンテン・ゴート

さてさて、午後もかなり過ぎてしまったが、バンフ方面に向けて走り始める。
本日のメイン・イベント、「アイスフィールド・ハイウェイ」だ。
「スイスを50ばかり1箇所に集めたようだ」と言われるように風光明媚な道。
最近では、日産エルグランドの CM もこの道でロケをしている。

走り始めてすぐ、たくさんのクルマが路肩に寄せているのを発見。
こういう場合はなにか野生動物がいるのだ。
おお、マウンテン・ゴートの群れだ。子ヤギも可愛いぞ♪

サンワプタ滝

アサバスカ滝にも寄ろうと言う話だったが、どうも通り過ぎてしまったらしい。
標識を見て右に入ったところは、サンワプタ滝だった。
ここは滝がよく見えるように吊り橋まであるので非常に見やすい。

落差はそれほどでもないが、岩棚の間を流れる勢いは凄い。
リバー・カヤックで突入したら、まず死ぬなというぐらいの強烈さだ。
遊歩道もあるが、あまり時間もないのでパス。

アルバータ山を望む

右側にアサバスカ川と湖沼群を眺めながら、クルマを飛ばす。
左右はカナディアンロッキーだ。山肌がまるくえぐられているのがよくわかる。
典型的なカール谷で、以前は氷河の底だったのだろう。

曇り空が恨めしいが、時折陽も射す。
その度に雪を被った山々が様々に表情を変えるのがホントに綺麗だ。
眺めの良いパーキングスペースで写真タイム。
日本人のサイクリストが居た。以前にクルマで通ったが、自分の足で走りたかったとのこと。
YH に泊まると言っていたが、この先、峠が2つある。大丈夫だったろうか?

山の頂上に氷河の端が所々見えてきた。
サンワプタ峠の手前で、アサバスカ氷河がドカンと見える。

アサバスカ氷河

さすがに雪上車ツアーは終わってしまっている時間だったが、歩くことはできる。
駐車場から徒歩 15分で氷河の上だ♪
ガレ場の道をせっせと登ると、所々に年号を書いた標識がある。氷河の末端があった年だ。
凄い勢いで後退している。地球温暖化をひしひしと感じる。

氷河の上の方から氷混じりの冷たい風が吹き下ろす。
フリースにスカノラックという真冬装備でも寒い。寒さに強い白人も真冬装備をしていた。
表面は埃が乗っていて綺麗ではないが、クレバスも所々にあって、落ちたらまず死ぬので慎重に進む。
300m 程登って満足して引き返す。

峠のビジターセンターでコーヒーを飲んで体を暖めてから出発。
既に 18時を過ぎている。まだ暗くはならないが、先は長いのだ。
熊のようにデカい白人が乗ったセローがとことこ走っていた。セローがカブに見える。

エルクの雄

「すすり泣く壁」はクルマの中から眺めたのみ。
ボウ峠を駆け抜け、レイク・ルイーズはパスして、ひた走る。
左に城壁のようなキャッスル・マウンテンが見えてきた。バンフは近いぞ♪

と、またもや路肩に駐車のクルマが多数。
そろそろ野生動物が動き始める時間帯だ。
今度はエルクの雄だった。2頭。デカい!
一頭はしゃがんでいて全然動かなかったが、もう一頭は盛んに草を食べていた。

バンフに到着したころには、暗くなりかけていた。
とりあえず、フェアモント・バンフ・スプリングスのお城のようなホテルを見にいく。
ゴージャスだが、もちろん我々が泊まれるようなところではない。
夕食はカスケード・プラザの地下のフードコート。びんぼーだ(笑)

バンフの街は軽井沢のような感じで小綺麗すぎて我々の好みに合わない。
今日のうちにもう少しバンクーバーに近づこうということで、
泊まりはどこかのモーテルとして、駅の近くのスーパーで食料を買い出し。
レジでは日本人も働いていた。
ガソリンも忘れずに補給♪

ルート1を西へ向かうと大雨になってしまった。
もちろんもう真っ暗で、先行するクルマがいないと道がほとんどわからないぐらい。
流石に運転に危険を感じたので、Golden という小さな街でストップ。
モーテルを発見し、なんとかチェックイン。

YAS をクルマに隠させて(笑)2人部屋を借りたのだが、$109 と思ったより高かった。
CANADA DAY とアメリカ建国記念日 に挟まれたこの週は一番高い時期なので仕方がないか?
それでもシャワーもお湯が出たし、エキストラベッドもあったしで、とりあえずオッケー。
そろそろ日付が変わりそうだ。今日もよく走った。


[ Prev | Index | Next ]