SRX メンテ日記 (2004/03/29)
プラリペア に引き続き、
モト・メンテナンス誌
の読者プレゼントで、
たくみ技研 のスーパー・ウレタン KIT をゲット。
貰い物と、皆様の協力でモディファイを続けるみかん色号です(汗)
2003年 8月
SRX のスイングアームは、スチールの角パイプで、オープンエンドとなっています。
そのため、スイングアーム後端からピボット方向に向けて注入することにしました。
クラブシングルス の佐伯氏に手伝ってもらい、スイングアームを外します。
スーパーウレタンのマニュアルより反応後の体積を計算し、チェーン引きに干渉しない量でA液とB液を混ぜます。
気温が高かったためか、想像以上に反応が早く、
1度目は注入する前にカップの中で発泡・硬化してしまい、無駄にしてしまいました。
硬化後の強度はかなり堅く、人力ではつぶせない程です。効果が期待できそうです。
密着力もかなり強力なので、アクスル部はガムテープでマスクし、床も新聞紙で養生しておきます。
混合後、30秒以内に注入しなければならないのがわかったので、2度目は慎重に行きます。
注入後は、ほぼ計算通り ( 15倍 ) の体積に膨らみました。
余計な所に付着してしまった分はスクレーパーで削り落としました。
走行インプレッション
リアの接地感が明らかに向上しました。
リアサスをノーマル→オーリンズに換えた時のような鮮烈な印象。
特に低速コーナーではそれが顕著で、安心感がぐっとアップしました。
SRX 1〜3 型の場合、100km/h 程度の中・高速コーナー(特に路面が悪い場合)では車体が激しくヨレるのですが、
リア側はそれが減り、まだウレタン注入していない、フレーム前側だけがヨレる感じになりました。
2. フレーム注入編
2004年 2月
秋に膝を怪我をしてしまったこともあり、しばらくしゃがんだ体制での作業ができませんでしたが、
ようやく回復したので、gizmo さん に手伝ってもらいフレームへの注入作業を行いました。
ウレタンの保存可能期間(6ヶ月)が迫っていたので、劣化が心配だったのですが、なんとか作業できました。
メインフレームパイプと、ヘッドパイプ、さらにサブフレームへ注入します。
注入 (孔開け) ポイントは、事前に tsuku2 さん から情報をいただいていたので、
難なく決定することができました。
最初に作業しやすそうなサブフレームを外し、注入のため 8mm の孔をドリルで開けます。
一気に 8mm の孔は無理なので、2mm → 4mm → 8mm と順に大きくしていきます。
注入にはポリプロピレン製の漏斗を用いてみました。
前回と違って気温が低かったためか、混合後も粘度が高く流れづらくなっていました。
ただ、発泡→硬化までの速度はほとんど変わらないようでした。
次いで、メインフレームへ注入します。
フレームのガセット部等の水抜き穴からウレタンが漏れることがあるので、マスキングが必要となります。
水抜き穴は手が届かない場所にあるので、エンジンを降ろす必要があり、これが一番大変でした。
一時、ジャッキが外れて、エンジンが gizmo さんの膝に落ち、石抱責め状態になったのはヒミツ(笑)
慎重に位置決めを行い、メインパイプとヘッドパイプに孔を開けます。
このころになると、フレームに孔開けるのにも罪悪感がなくなって(笑)
バリバリ作業しています。SRX のフレームの場合 10mm 程度の孔までは大丈夫そうです。
高粘度対策として漏斗の足を短く切るモディファイをしましたが、まだ流れづらいので割り箸で押し込みます。
漏斗でなく、別の手段を使う方がいいかもしれません。
ウレタン発泡時には熱が出るので、フレームを外側から触ることで、どこまで流れ込んだのかだいたい把握できます。
メインパイプは途中までしか入っていなかったようなので、さらに孔を開けて注入します。
なんとか注入完了。
溢れたウレタンをナイフで削り落とし、キット付属のシールを張って注入部を塞ぎます。
走行インプレッション
フロント側の接地感が向上し、タイヤの位置がよりハッキリとわかるようになりました。
SRX の場合、特にフレームの首廻りが弱かったのが改善され、バンクしている間の挙動が安定しました。
また、入力に対する反応が良くなり、切り返しも速くできるようになりました。
高速コーナーでは、まだヨレは出ますが、明らかに少なくはなりました。
スイングアーム+フレーム全部に注入したことで、前後のバランスも良くなったと感じます。
総論
フレームに孔開けする時は勇気が要りましたが、注入効果を考えると、その価値は充分あると考えます。
作業の手間はそれなりに掛かりますが、溶接や再塗装は不要なので、比較的低コストで
フレーム補強ができることとなります。
SRX の場合、エンジンはリジット・マウントなのですが、特に振動が増える等のネガティブな面も感じられず
重量増もほぼ無いので、満足できる結果となりました。