北海道 ツーリングレポート 1998 夏

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第 3 話 : 強風止まず


8/17 (月) 曇り

夜中に急に風が強くなった。
テントの間に張っていたタープが吹き飛ばされる音で目が覚める。
はっきり言って嵐だった。「こりゃ出発は当分できないな」と思いつつ、 張り綱の補強を施して再度眠りにつく。
湖方向からの風で大波がドカンドカンうち寄せている。 トイレは風下なので臭いがまったく気にならなくなったのが唯一の救いか。

明るくなっても風は止む気配なし。
幸い雨はほとんどやんだが、湖畔に張ったテントなぞは波に洗われそうになっている。
昨夜の残りで朝飯を済ませるが、この風では楽しみにしていた和琴半島一周は ちょっと無理そうだ。
この時点で停滞を半分覚悟した。

温泉マニアな土屋夫妻 10時ぐらいまでうだうだした後、偵察を兼ねて半島の無料温泉まで行ってみることにした。
驚いたことに、この寒さの中湖で泳いでいる家族連れがいた。
よく見ると露天風呂と湖を行き来していたが、それでもフリースを着るぐらの気温だゼ。 半島名物のセミの鳴き声もまったくないのに…恐るべし、北海道人。

建物が新しくなって小綺麗になっていたが、相変わらず熱〜い温泉だった。
とりあえず、いい気分転換にはなった。さっぱりできたし。

帰りがてら、駐車場横の宮崎商店のいもだんごをパクつく。うまい!
ここで皆で相談。行くか停滞するか。半島の東側は風陰になっているため、 フネさえなんとか移動させてしまえば、出発にはそれほど問題はなさそうだ。
行きますか!

みっちゃん、リアカーを引く そうと決まったらうだうだしてはいられない。
すかさずテントを撤収し、キャンプ場のリアカーを借りて装備一式大移動。
これがけっこう大変。3往復を要した。

観光客が大勢通る遊歩道の傍らで、組み立て開始。
当然ものすごい注目を浴びる。なかなか恥ずかしいものがあったが、 妙に嬉しかったりもして (^^;

なんとかフネは完成。無理矢理荷物を詰め込んだら、もう3時近かった。
再度、宮崎商店のいもだんごを食べて腹ごしらえ、どうやらアノ野田知佑氏の 馴染みの店でもあるらしく、
ノダトモファンのみっちゃんは、おっちゃんに写真を見せてもらって感激していた。

鈴 + Raid2 ツッチー + Voyager 450T おぎん + K-Light Plus


ようやく湖に漕ぎ出す。
ばたばたしたが、念願の屈斜路湖だ。素直に嬉しい。 3艘並んで湖を行くのが、なかなかいい感じだ。

屈斜路湖を漕ぐ鈴 しかし、半島の風陰を出たとたんに強烈な横風に見舞われる。
うねりもすごい。左を重点的に漕がないと真っ直ぐ進まないし、 油断すると岸に寄せられてしまう。

波をばしゃばしゃ被りながら、必死に漕ぐこと約 1時間半。
荷物満載だから沈はしたくないしで、ほとんど余裕がなかった我々だったが、 なんとか釧路川の流れ口、跳湖橋に辿り着いたところで力尽きた。

今日のうちに弟子屈まで下る予定だったが、予定は未定、跳湖橋たもとにて キャンプしようという話にまとまった。食料と水は一晩ならば、なんとかなる。

テントを張って、おいらは釣りに、他の 3人はカムイコタンの温泉に歩いて出かけた。
風が強すぎてルアーを投げても押し戻されてうまくいかない。
結局、餌釣りに切り替えて、橋の上から釧路川に流す作戦にした。
小さなヤマメを一匹釣ったところで日没時間切れ。横で釣りをしていた地元の子供にあげた。

晩飯は非常食用のスパゲティと昨日の残りのジンギスカン。
夜にもう一度カムイコタンの露天風呂へ、心なしか風が弱くなったか?
バスタオルねーちゃんずに目の保養をさせてもらったのはよかったが、 露天風呂はなんか妙に石油臭かった。

それにしても今日は疲れた。明日こそ晴れますように。


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